心の内を理解してください

先日、介護の施設のふれあいのつどいに出席しました。いただいた冊子に「もしも私が、痴呆性老人になったら、その時、私を介護してくれるあなたに、次のようなことをお願いしておきたい思います。その中にこんな事が書かれていました。あなたに「家に帰りたい」と言ったら、家に帰る、帰れないいう問題ではなく、まず私が不安を抱えていることをわかってください。その日の気分によって、意地悪事をあなたに言ってしまうかもわかりません。実は、その時の私の気分は最悪で、私自身もその気分が嫌で嫌でしかたがないのです。そこで、つい、あなたの言うことに反発したり、意地悪をしてみたりしてしまうのです。そんな私の心の内を理解してください。その理解がぼけた老人には一番必要なものなのです。私は何をやっても忘れるという病気なのだ、ということを決して忘れないでください。